深刻な人手不足が懸念される業界

医療機関における人手不足が、今後介護業界へも波及することが予測されています。高齢化が進む都市部ではすでにその傾向が見られ、特別養護施設への入所待ち状態が深刻化しているようです。しかし、高齢化はさらに急速に進むことがすでに分かっており、これからの10年間で東京を中心とした一都三県で数十万人単位の介護難民が発生すると発表されています。介護関連の施設も人も圧倒的に足りない状況で打てる手は少なく、この発表では41の地方に移住することを提言しているようです。待ったなしで進むこの事態が問いかける日本の未来は、政府の本格的な対策を求めています。具体的には、外国人の介護分野への雇用やロボットの活用なども真剣に検討されているようです。少子化により若者の数が減少している今、必ずしも待遇のよくない介護業界に多くの若者が入ることは望めないことも、未来の予測を厳しいものにしています。介護士やヘルパーといった専門家に加えて、一般の職員も大量に必要になるでしょう。さらには、介護看護師も必要になります。施設の不足から自宅介護の増加が見込まれ、それには訪問看護が不可欠だからです。都市部の施設が飽和状態である以上、地方への施設移転や増床といった対策が必要になるかもしれません。そうなると、ますます地方の人手不足が顕在化するでしょう。専門家が指摘するように、そろそろ本格的に女性の活用を考えるときが来ているのではないでしょうか。口先だけのスローガンではなく、法律面を含め制度の大改革を行い、復職を果たしていない多くの元女性労働者がスムースに職場にも戻れるような社会的変革が求められます。

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